足るを知る
今夜、超金持ちのおっちゃんと6年ぶりに会うことになり葉山まで行ってきました。
葉山は8年前に住んで収監される直前まで住んでいたので懐かしさと、
特捜部の強制捜査の思い出が蘇ったりしてきて、ちょいと複雑な気分に(苦笑)
当時特捜部に逮捕されて、その後保釈になり、
たまたま休日に家の近くのスーパーに行ったら、
レジの顔見知りのおばちゃんが驚いた顔で、
「えっ、、、強盗やったって噂だけど本当なの!?」
と言われて目が点になったことがある(大笑)
葉山のような田舎じゃ、変な噂が一気に広まるからたまったもんじゃない(汗)
嫌な町ワースト1だったけど、久しぶりに来るとやっぱいい町だ。
適度な田舎感がいいよね。
都会のコンクリートの塊の中で過ごすのが嫌になって、
中目黒のタワマンから8年前に田舎に引っ込んだんです。
海が大好きで毎朝波乗りに江の島まで行ってたなぁー
久しぶりに葉山まで来て住んでた近辺を探索♪
で、今日お会いした人は、
葉山に住んでた8年前に地元の寿司屋で出会ったおっちゃんなんです。
寿司屋のカウンター越しで仲良くなり、酔っぱらっていたのか説教ばかりされました(笑)
うぜー爺さんだなぁって、第一印象は最悪でした。
ただ、凄い心に響く言葉を聞いて爺さんを見る目が180度変わったんです。
「今持っているもので満足しなかったら、いつまでたっても新しいものを欲しがるもんだ。本当に豊かな生活がしたかったら足るを知る生活をしろ」と・・・
その爺さんの着てるスーツが3着39,800円で、乗ってる車が軽自動車だったので、
偏屈オヤジの金持ちに対してのひがみかと思って聞いていたが、
そのおっちゃんが帰ったあとに寿司屋の大将に聞いたら、地元で有名な大地主で某企業の会長と聞いてビックリ。
その後そのおっちゃんに会いたくて寿司屋に何回も足を運んだなあ…
何回目かに行った時に会えて、ちょうど国税局の強制捜査があった後だったからその話をしたら、再度「足るを知る」この話を2〜3時間位聞かされた思い出がある。
人は欲深いもので、欲しいと思っているものを手に入れても満足するのは数日間。
何日かすればまた欲しいものが出てくる。
僕が脱税を犯したのもこの「足るを知る」生活ができていなかったからだ。
刑務所で生活をしていると、この「足るを知る」という生活をしていることを身にしみて強く感じる。
当たり前のことだが、刑務所では手に入るもので全て生活ができるからだ。
刑務所では1円もお金がなくても生活ができるが、
官物品のせっけんやハブラシなどに満足できず、少しでも良いものをと欲が出てしまい買ってしまう。
「足るを知る」生活ができていないということだ。
久しぶりに会ったおっちゃんは相変わらず軽自動車に乗って寿司屋に来ました。
開口一番、刑務所で足るを知ったか!?
そこから約2時間説教でした。
久しぶりに葉山に来て大切な言葉を思い出させてくれました。
ありがとうおっちゃん。
今日も来てることが奇跡です。
自分との対話
僕が服役していた刑務所には約1500人が収容されていました。
中には大きな事件で新聞に取り上げられた人が、
1年後に職業訓練の席で隣に座っていたりとかってこともありましたね。
中には有名大学に入学後、犯罪を犯し逮捕されてこの刑務所に入ってきた同僚もいました。
学生であれば誰もが羨むような有名大学。
楽しい学生生活が待っていたのに、何がその人をを狂わせてしまったのでしょうか・・・
話を聞いてみると、「そんなことで!?」と思うようなことでした。
人はついその場しのぎで大事なことを決断してしまい、
あとで後悔してもなかなか引き戻すことができず、
惰性でズルズルと流されてしまうものです。
それは1人で自分に向き合う時間がないから。
そして何をするにしても、決めるにしても自分の気持ちというより、
人との関係や会話の中で考えてしまうものです。
生活をするためには仕事をしなくてはならないが、
忙しくなってきたり、人間関係に悩んだりすると、
様々な迷いに振りまわされてしまい、物事を冷静に捉えることができなくなってきます。
刑務所に入ってくる受刑者の大半はそんな人達だ。
自分を見つめ直すための「自分探しの旅」なんていうのが一時期流行り、
僕も何度か旅に行ったものだが、本当の自分を見つけることなんてできなかった、、、
しかし何年かけても探すことができなかった本当の自分に、
刑務所に入って見つけることができました。
本当の自分に会いたければ、自分を過酷な状況に置いて、
自分と対話することが必要であるということに気付いたんです。
自分のために良い人生を作りたいのであれば、人間関係から遠ざかる時間が必要だ。
いつも人間関係の中にどっぷりとつかっていると、本当に自分がしたいことが見えなくなってきます。
シャバで生活してると部屋や職場のPCにメールが届き、
電車に乗っていてもスマホにLINEが届いたりして、
そういったものに取り囲まれていればゆっくり考えることなんてできない。
しかし刑務所は作業中以外はひたすらボーとして自分と対話するしかありません。
そういう場所に自分を置いてみると、シャバという刺激から開放されて心が自由になるんです。
自分がどう生きていきたいかが見えてくる。
刑務所は自分と対話ができる場所なんです。
忙しい日常から抜け出して、見失っていた自分を再び取り戻せる場所が刑務所。
もし20年前に民官刑務所が存在し、
ホームページ等で矯正教育の指導内容、職業訓練の情報が公開されていたら、
お金を払ってでも入りたいと思ったに違いない。
そしたら会社を倒産させることも離婚することもなかっただろう。
それだけ5年間の受刑生活は意味のあるものだった。
経営者や官僚に政治家は、
刑事施設に最低2年間は入って教育を受けるという制度があれば、
企業や政治家による不正や脱税といった犯罪は間違いなく減るだろう。
韓国の兵役に似たような制度を作るべきだ。
訳の分からない団体が設立されたりとか、結局「政治とカネ」なんだよね。
そこに必らず「不正」があるものだ。
だから現在執筆している原稿のタイトルは
「全国犯罪者予備軍600万人に告ぐ 刑務所には金を払ってでも行け!」
全国に野放しになっている犯罪予備軍600万人がターゲット読者層だ。
1年間に立件される人口が300万人、
刑務所に入るのはその中のたった2%の6万人。
残りの294万人は不起訴、執行猶予などで社会に野放しになります。
そして驚くのが運よく逮捕されない人がその倍の300万人以上はいるということ。
合わせて約600万人の犯罪者予備軍が社会に野放しになってるということです。
自分との対話してますか?
今日も生きてることが奇跡です。
社会復帰して思うこと
初めましてヒグパパと申します。
僕のブログに遊びに来てくれてありがとうございます。
僕は6年前に東京地検特捜部に所得税違反と破産法違反の容疑で逮捕されました。
脱税をして、そのお金を隠して破産させたという罪です。
お金を隠したと言っても散財したわけでもなく、
殆どのお金を当時6社あったグループ会社に貸し付けてました。
特捜部の捜査では、全てを認めて争うこともなく、真実のみを供述してきました。
保釈後、多くの方に「そんなに稼いでどうするの?」「土地の1つや2つ残したでしょう?」「金の亡者だね」等いろいろ言われましたね、、、
ただ、ハッキリ言えることは、個人的にお金が欲しいから脱税をしたわけではありません。
お金が欲しかったのであれば、総額4億近くのお金を貸したりしません。
以前、会社を倒産させて社員に迷惑をかけたトラウマがあったので、
経営状態の悪い関連会社や知人に総額4億近くの貸付をしてしまったんです。
別に、個人的にお金が欲しかったわけではなかったので、脱税する意味がなかったんですね、ホント馬鹿です(苦笑)。
査察の捜査官からも「人に貸すために脱税したのか?」と言われる始末で呆れてました。
結果、申告しなかった所得から人に貸したということで刑が確定になりました。
経営者としてお金の管理ができてなかったので経営者失格です。
それでも僕と一緒に仕事をしてくれている元社員や役員には感謝の言葉しかありません。
昨年の6月に仮釈放で5年振りに社会復帰をしました。
やっぱり娑婆はいいですね~
何と言っても飯が美味い!これに尽きます。
仮釈放後は昔の社員や取引先の方々の支援もあり仕事に恵まれて多忙な日々を送っています。
5年振りに娑婆の空気を吸って半年が経ちます。
ふと刑務所の5年間を振り返ると懐かしく思うことがあります。
刑務所に入ってもう一度自分自身を振り返り思い直すことが多々ありました。
今では刑務所に入って良かったとさえ思ってます。
ホント1、2年だったらお金を払ってでも入りたいと思いましたね。
その思いが強くなり服役中に執筆を始めました。
本のタイトルは「刑務所には金を払ってでも行け!」
今は言えませんが、ある時期がきたら発売しようと考えてます。
自費出版で!
全国の刑務所をキャンピングカーで周って近辺のホテル、旅館やタクシー、レンタカーなどの交通機関での委託販売を計画してます。
ターゲット読者層は面会にくる受刑者の家族や知人友人です。
服役してる時に何度か友人や知人が面会に来てくれて、
面会が来るとロッカールームのような小さな個室で10分くらい待たされるんですね。
その時は、2人の受刑者が面会室に出入りする音が聞こえてきました。
その前のの面会時には、3人位前にいたので、やはり結構長い時間待たされたし、
1日に少なくとも20人くらいの受刑者に面会が来てるんだなぁ、とぼやっと思っていたんです。
すると、突然ビジネスの神様が舞い降りて来たんです(ニコリ)。
刑務所で面会できる日数は、月に23日前後。
仮に月20日で1日に10人が面会をしたら、月間200人が面会している計算になります。
全国に約60カ所の刑務所があるから、計算すると12,000人の受刑者が毎月面会していることになります。
同じ受刑者が複数回面会することもあるから、実際にはもっと少なくなりますが、単純計算で年間144,000人にもなるんです。
結構大きな数字ですね。
ちなみに年間の逮捕者は300万人おり、そのうちの2%である6万人が刑務所に入ると考査の時のオリエンテーションで聞きました。
6万人といえば、毎月5,000人です。
その5,000人に対し、面会者が訪れる。
なんか、ビジネスの匂いがして来ませんか?(ニヤリ)
受刑者の唯一の楽しみは読書とテレビしかないんですよ!(キッパリ)
違う言い方をすると、毎月新規見込み客が5000人入ってくるということです。
こりゃーー本を書くしかない!と思って5年間執筆しまくりました。
こんなニッチで美味しい市場をみすみす出版社に渡したくないので自費出版して自分で委託販売をしようと計画を立てました。
その準備で委託販売の勉強をするため刑務所の職業訓練で販売士3級の資格も取得しました。
折角キャンピングカーで日本を1周するなら他のコンテンツも作ろうと考えてますよ。
キャンピングカーで日本1周しながらアフィリエイトで稼ぐのもありですね。
この本を服役中に読んで影響を受けました。
面白くて4年間で30回以上読みましたね
キャンピングカー起業家ってどうですかね(笑)
そのための最後の準備期間として、もう一度1からアフィリエイトを勉強するために石田塾というアフィリエイトのオンラインスクールに今回入りました。
ということで、このブログもカリキュラムの一つとして実践しています。
自分の夢に1歩1歩近づいていることを実感しています。
このブログは人生の生き甲斐を見失った人、逆境で苦しんでる人、
もう一度人生を開花させたいと望んでる人、
そんなどん底に陥ってる方を少しでも元気にできればと思い始めました。
僕のように会社を倒産させてしまい、挙句の果てには自己破産、逮捕、刑務所に服役までした男でも希望を持って這いつくばって生きてます。
刑務所に入ってくる犯罪者に共通していることがあって、
それは犯罪の原因を他者の責任にしてるんです。
僕もそうでした。
でもこれって、刑務所の中も娑婆も同じだなーって最近思うことが多々あります。
会社に何かを期待していますか?
自分の人生に何かを期待していますか?
そしてそれが実現しないことを会社や周りのせいにしていませんか?
統計で出ている数字で50%以上の人が、会社や周りのせいにしているんですね~
僕たちって自分を取り巻く会社や社会に何かを期待して、
それが実現しないことに不満を持ったりします。
その不満が爆発して暴走に走ってしまうと犯罪者になるんです。
僕はそうでした。
自分たちの人生は誰のものでもなく、
自分自身の人生です。
15年くらい前に読んで刑務所で久しぶりに読みました。
フランクルは人間の極限の状態を体験した精神医学者です。
倒産、自己破産して人間廃業状態になった時に買った本です。
行き詰まった時に必ず読む1冊。
服役中何度も読みました。
「我々は人生に何を期待できるかでなく、
人生が何を我々に期待しているのかを学ばなければならない。
すなわち、我々が人生の意味を問うのではなく、
我々自身が問われているのである」
素晴らしい言葉です。
何回も勇気と希望をもらいました。
会社になんか期待しちゃ駄目です。
自分の人生に期待なんかしちゃ駄目です。
人生が自分の生き方を問うていることを忘れちゃ駄目です。
そう思うことで、人生最悪状態を最高に楽しめるのではないでしょうか。
僕はそう思って5年間刑務所生活を楽しんでましたよ。
今日も生きてることが奇跡です。