不幸の価値

不幸な事が起きると、

落ち込んでしまったり、

時には絶望的になり将来を悲観してしまったりするものです。

30年以上前に母親が亡くなり、

その数年後に父親が亡くなった時は、

「何で俺はこんなに不幸な男なんだろう」

とメッチャ落ち込みました。

その時に読んだ本に、

「不幸な状況に感謝することができる人には幸運が訪れる」

という言葉を読み心に響きました。

それ以来不幸なことが自分の身に起きれば必ずその状況に感謝することにしてます。

3年前服役中に兄が脳卒中で他界した時もさすがに数日間何もする気が起きませんでしたが、

この言葉を思い出し日々神様に感謝したものです。

会社倒産、離婚、破産、脳出血、そして今回の逮捕。

目の前に起こる不幸な出来事には必ず意味があり、

その現象すべてに感謝しなければなりません。

多くの友人に恵まれていること、

食事ができたり、目が見えること、字が書けること…

こんな当たり前のことには、意外と感謝ができないものです。

もちろん、不幸な状況に感謝するなんて中々できるものではありません。

服役中の余暇時間は、

執筆の参考にするため同僚からよく取材をしてました。

シャバで元受刑者を探して取材しようと思ったら探すだけでも大変ですが、

刑務所の中では取材し放題です（笑）

取材をした若い受刑者の1人が、

若い頃に両親と死別し、その頃から少年院を出たり入ったりして、

結局、刑務所に入ってしまったと。。。

その受刑者との取材の中で何度も不幸という言葉が出てきて、

30年前の自分を思い出してしまったことがありました。

当たり前のことに感謝できるようになると笑顔が増えるよ、

と伝えたけど、理解なんてできなかったでしょう。

たまに見せる笑顔が印象的な青年だったのが今でも印象に残ってます。

僕の経験からハッキリ言えることは、

当たり前のことに感謝してれば必ず運気は上がります。

不幸の中にも価値があります。

不幸を不幸として受け入れるのではなく、

その不幸に感謝することが大切であると僕は思ってます。

「不幸に感謝する」

この言葉を痛感したある出来事がありました。

今から７年前、

取引先の広告代理店の方との会食中に呂律が回らなくなり、

目の前がクラクラし脳にズキンズキンと痛みが走り出したと思ったら、

そこから先は全く覚えてなく、

目が覚めたら病院のベッドの上で全身に管が通り動くことできませんでした。

脳出血で２日間意識不明だったんです。

半身不随で右手が動かなく、言葉も喋ることができません。

目が覚めたのが７月５日で、父が１３日、母が１５日に他界したことを思い出した瞬間、

俺は１４日に死ぬな・・・と涙が止まらず流れてきたのを今でもハッキリ覚えてます。

言葉は喋れないけど、何故か号泣しながら意味が通じない言葉を発していたようです（笑）

このまま死ぬことなんてできないと決意し、

医者からは最低でも２ヶ月間は入院が必要で、

その後社会復帰する１年間のリハビリ計画を医者と相談して立てました。

会社を倒産した時に、

毎日「ありがとう」という言葉を１０００回以上唱えてたら運気が上がり、

再起できたことを思い出し、

ベッドで横臥しながら毎日「ありがとう」を５０００回唱えました。

そしたら日に日に体調が良くなり、気が付いたら１ヶ月で退院することできました。

これには医者も驚いてましたね。

その後リハビリしながら社会復帰１年計画が、

たったの３ヶ月間で完治しましたが、

その後国税局による強制捜査から特捜部の捜査でストレスが溜まり、

止めていた酒とタバコの量が増え血圧も上昇し、

医者からは、

「今度倒れたら命が無いものだと思いなさい」

と忠告されたが、裁判のストレスから更に量が増加した時に、

幸いなことに刑務所に収監されることになりました。

たぶん収監されなかったら死んでましたね、、、

だから刑務所に入ったことは僕にとって大幸運なんです(^^)

約５年間の服役で体調は健康になりました。

過去の出来事を思い返すと、

どんな「不幸」と思える現象にでも、

感謝することで「幸運」に変えることができるということを経験しました。

不幸を幸運に変えることは実はシンプルなことなんです。

そして人が成長するには、

「経験」と「感動」しかないということを改めて刑務所で学ぶことができました。

再起に向けて今年はエンジン全開で突っ走ります。

今日も生きてることが奇跡です。